すでにANAスーパーフライヤーズカード（SFC）の達成要件、特典について確認しました。
今日はSFCをどうやって達成するかという戦略を考えます。
SFC取得の戦略
SFC獲得要件は以下の通りなので、JGCのように長距離路線狙いでいくか、近距離路線狙いでいくかという戦略における選択の余地はありません。
年間50,000（ANAグループ運航便ご利用分25,000）プレミアムポイント(PP)以上。
なぜ、近距離路線で回数を稼ぐ方法が廃止されたのでしょうか。
あくまで憶測の域ですが、修行僧が搭乗回数が稼げて値段が安い特定路線に集中して、本来利用を想定していた人々が予約できない、などの理由が考えられます。生活の「足」として利用したい現地の人々の生活に多かれ少なかれ関与していたことは想像に難くありません。
一方でSFCの資格は近距離路線達成基準の廃止以外は、特段要件が厳しくなったわけでもないので、SFC会員そのものは減らすつもりはなさそうです。
これらのことから、近距離（搭乗回数）の達成基準が廃止されたものと推測します。
効果的なプレミアムポイント(PP)の稼ぎ方
JALのマイルとFLY ONポイント同様、ANAのマイルとプレミアムポイントは別物です。
プレミアムポイント(PP)とは、1月～12月の1年の間に搭乗したANAグループ運航便や、スターアライアンス加盟航空会社利用分につき、マイルとは別に積算されるポイントのことです。マイルとは違い、PP自体に金銭的価値がないほか、飛行機に乗らないと積算されませんが、ANAプレミアムメンバーになるためのポイントとして重要なものです。
プレミアムポイントは、獲得したポイント数（図参照）に応じて、翌年のANAプレミアムメンバーのステイタスが決まります。ANAプレミアムメンバーとは、ANAの上級会員（エリート会員）のことです。つまり、SFCを達成するためには、冒頭に示したプレミアムポイントを獲得しなければなりません。
なお、肝心のプレミアムポイントが積算される仕組みはこちら。
なんだか難しそうな公式が出てきましたが、大丈夫です！
多くの人が混乱するのが、「予約クラスごとの積算率」、「路線倍率」、「搭乗ポイント」でしょう。以下の基準を覚えておくと、イメージしやすいと思います。（厳密には違う部分もありますが、ここではあくまでイメージを掴んでもらいたいことを主眼においています）
| 予約クラス積算率 | 路線倍率 | 搭乗ポイント | |
| 国内線 | プレミアムクラス普通：1.5
プラミアムクラス割引：1.25 エコノミー正規普通 :1 エコノミー正規割引：0.75 包括運賃、格安航空券：0.5 |
国内線：2 | プレミアムクラス、正規普通運賃：400
その他 ：0
|
| 国際線 | ファーストクラス：1.5
ビジネスクラス:1.25 エコノミー普通運賃：1 エコノミー正規割引：0.7 包括運賃 ：0.5または0.3 |
アジア線：1.5
その他 ：1 |
こんなに覚えるの！？って感じですが、大丈夫です！
国内線は大きく変動する予約クラス積算率をこう覚えちゃいましょう。
エコノミークラス：普通運賃、往復運賃は1倍。
ANAウェブサイトで航空券予約した割引運賃は0.75倍。
旅作（ANA公式のパックツアー）、他社ツアーは0.5倍。
国際線も大きく変動する予約クラス積算率をこう覚えちゃってください。
ビジネスクラス ：1.25倍
エコノミークラス：正規運賃は1倍（まずこれ買う人いないでしょう！？）
正規割引は0.7倍（ANAウェブサイトから予約したもの。
予約クラスによっては0.5倍もあるので注意）
格安航空券、ツアーは0.5倍または0.3倍
例えば、羽田ー那覇（片道）をプレミアムクラス正規料金で搭乗した場合のPPは、
984（区間マイル）×1.5（予約クラス積算率）×2（路線倍率）+400＝3,352PP
羽田ー伊丹（片道）を旅作（ANAの航空券＋ホテル付パック）で搭乗した場合のPPは、
280（区間マイル）×0.5（予約クラス積算率）×2（路線倍率）+0＝280PP
となります。
ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション
ここまで見ていただけるとお分かりかと思いますが、プレミアムポイントを稼ぐには、予約クラス積算率、路線倍率が大きく影響し、以下の通りそれらのバランスをどう取るのかが難しいのです。
国内線、国際線ともにプレミアムクラス、ファースト、ビジネスで搭乗すると予約クラス積算率は高いですが、運賃も高くなります。
一方、割引運賃は確かに安いですが、積算率が落ちるためにプレミアムポイントを効率的に稼げません。
路線倍率も国内線は2倍と大きいですが、そもそも国内線は長距離を飛ぶわけではないので、予約クラスとの組み合わせ次第ではPPをそう稼げないかもしれません。
一方、国際線では、アジア線であっても場所によっては中距離な行き先があったり、欧米線は長距離路線なので区間マイルを稼げますが、路線倍率はアジア路線は1.5倍、それ以外は1倍となります。
予約クラス、路線倍率の組み合わせによっては、思ったほどPPを稼げない事態もおこります。
前にも書きましたが、「修行」とは、最小限の投資で最大限の効果！を目指すものでしょうから、近距離路線で、搭乗回数、ルーティング、費用をやりくりする方法で達成するということかと思います。
これも別記事にて、お得なルート案をお示しできればと思います。
ちなみに著者の達成方法は・・・
私はJGC同様、SFCも長距離路線をメインに達成してしまいました・・・。
理由はJGCと全く同じで、海外出張族だったことと、ちょうど修行しようと思っていた頃に長距離路線に何度か乗る機会があったためです。ただし、こちらは海外出張（他腹）では全てまかないきれなかったので、自腹で修行しました。
取得する時代は違えど、基本的なところは一緒のはずなのでお役には立てるはずですので、今後ともよろしくお願いいたします。