SFC修行・南アフリカ出張記4(Schloss Johannisberg)

これまでの南アフリカ出張記。

SFC修行・南アフリカ出張1(NRT-FRA編)

SFC修行・南アフリカ出張2(Hotel Nassauer Hof)

SFC修行・南アフリカ出張3(ライン川下り


南アフリカ出張でのなかでも、一番impressiveだった食事処。 シュロス・ヨハネスブルグのワイナリーでの食事とワインです。

なんと、ここはドイツにおける貴腐ワイン発祥の地なのです!

貴腐ワインの始まりというのは、 ハンガリーのトカイ地方で、オスマン帝国による侵略の影響でブドウの収穫が遅れたために偶然造られたトカイワインが世界最初の貴腐ワインだとされています。ドイツでは1775年にシュロス・ヨハネスブルグで収穫許可が遅れたためにブドウが貴腐化し、偶然できあがったものが始まりのようです。
ルイ14世は贈られたトカイ産貴腐ワインを「ワインの王にして王のワイン」と絶賛し、オーストリアのマリア・テレジア(マリー・アントワネットの母)が、黄金色に輝く貴腐ワインに金が含まれているのではないかと思いウィーン大学で分析させたという話もあるそうです。

結構人気のレストランで、お昼時を外したにも拘わらずお客さんが多かった。ドイツ=ビールみたいなイメージが強いけど、貴腐ワイン発祥の地に来たからには、やっぱり飲み物はワイン。

    

とにかくワインがおいしい!!
ドイツワインって全体的にやや甘めで飲みやすい感じです。
多分、これはブドウの品種や気候的なものなのでしょう。ドイツのこのあたりがワインを生産できる最北限で北緯50度。ちゃんとワイナリーの畑の中に北緯50度のサインがあります。 つまり、寒いところで作られるブドウは大粒にならない分だけ味が凝縮され甘くなるのでしょう。

今回はとてもラッキーなことに、 収穫したてのワインも飲めました。普通ワインは収穫して熟成させることでアルコール度が出てきますが、これは収穫したてのワインなので、通常12,3%のアルコール度数のものが、何と5%未満になるわけです。
収穫して10日ぐらいの間しか飲めないという幻の逸品なわけで、これにもトライ。飲んだ感覚としては、アルコールがほとんど感じられず、フルーツの味わいが強くジュースに似たような感じ。こんなワインは滅多に飲めないので良い経験でした。

そして、最後はお約束の貴腐ワイン。

1本350ミリリットル(通常のワインは750ミリリットル)で、なんとお値段4万円ちょっと。高いなぁと思ったけど、シュロス・ヨハネスブルグのワインはここでしか飲めないとのことなので、奮発しちゃいました!(あ、もちろん割り勘です)
飲んでびっくり。この場所で飲んだという雰囲気にも酔っていたのだろうけど、今まで口にした貴腐ワインとは違う気が。本当に濃厚で丁寧なつくり。単に甘いだけでなく、重みがあるのです。

お腹いっぱい、飲み物にも満足した後はワイナリーを散策。


シュロス(お城の意味)は高台にあり、そこからライン川に向かって広大な斜面があり、そこがすべてブドウ畑。このワイナリーに併設されているショップでワインを買おうかかなり迷ったけど、まだ行きの行程ということもあったので特に何も買いませんでした。ちなみに貴腐ワインは2万円ちょっとで販売されていました。
ご存じの方も多いとは思いますが、海外で飲む高級ワインってレストランで出される価格というのは、売り物ワインの3倍ぐらいです。

世の中にはまだまだ自分が知らない本格的な味があるんだなぁと改めて実感。まだまだ勉強不足であります。

このワイナリーは本当に素晴らしいところで、フランクフルトからも車で2時間もかからないところにあるので、フランクフルトへ行った際にはぜひぜひお訪ねください。

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